MENU

    福徳を司る神である歳徳神(としとくじん)とは?お迎えの仕方や祀られている神社を紹介!

    • URLをコピーしました!

    歳徳神はお正月にお迎えする神様で、私たちの生活に非常に身近なものです。
    ここでは、

    • 歳徳神とはどんな神様か
    • 歳徳神の迎え方
    • 歳徳神の祀り方
    • 歳徳神が祀られている神社

    について紹介していきます。
    ぜひ最後まで読み進めてみてください。

    目次

    歳徳神はどんな神様?

    歳徳神というのは、日本人にとって非常に身近な神様です。
    簡単にいうと、毎年お正月にやってくる福徳を司る神様を歳徳神といいます。

    1年の健康と幸せを願って行っていることのほとんどは、歳徳神を迎えるためのものなのです。
    私たちとの関わりも含め、歳徳神について詳しく見ていきましょう。

    お正月にお迎えする神様

    歳徳神は、毎年お正月になると地上に降りてくる来訪神です。
    常に家にいるわけではなく、お正月にやってきて時期が来ると帰っていくのが歳徳神の特徴と言えます。

    陰陽道では、その年の福徳を司る神様を歳徳神と呼んでいるのです。
    私たちがお正月に飾り付けをしたりするのは、すべて歳徳神をお迎えする準備だと言えるでしょう。

    歳徳神は穀物神?

    歳徳神の「歳」は、稲の稔りのことを表しています。
    古くから日本では、生活のために農業が重要視されてきました。

    農業が生活の要と言っても過言ではなかったため、農耕の神は深く信仰されてきたと言えるでしょう。
    歳徳神は稲の稔りを表していることから、穀物神として崇められてきたのです。

    歳徳神は大年神?

    大年神というのは、大国主神に力を貸したと言われる豊年・豊作の神のことです。
    先ほども触れたように、歳徳神は穀物神としても扱われています。

    大年神は穀物神でもありますから、歳徳神は大年神と同一視されているのです。
    諸説ありますが、歳徳神=大年神とみて良いのではないでしょうか。

    歳徳神と恵方

    節分の日に、その年の恵方を向いて太巻き寿司を丸かじりする習慣があります。
    恵方というのは、歳徳神がいる方位のことです。

    太巻き寿司(恵方巻き)を丸かじりする習慣はわりと最近始まったものですが、
    「恵方を向いて事を行う」という習慣は古くからありました。

    恵方を向いて事を行うと吉とされているのは、その方角に歳徳神がいるからなのです。

    歳徳神の別名

    歳徳神には、他にも様々な呼び名があります。

    • 年神様(歳神様)
    • 正月様
    • 恵方様
    • 大歳神

    その年の福徳を持ってやってくる歳徳神に、どれも相応しい呼び名ですね。
    地方によっても、呼び方が変わるケースもあるようです。

    歳徳神の正しい迎え方

    歳徳神は、毎年お正月になるとやってくる来訪神です。
    そのためには、歳徳神をお迎えする準備をしっかり行わなければなりません。

    ここでは、歳徳神をお迎えする正しいやり方を紹介します。
    ただし、地方によってやり方に違いがあることもあるため参考程度にとらえておいてください。

    歳徳神が来られるタイミング

    歳徳神は、1年のなかでいつ来られるのでしょうか。
    実はこれに関しても、いくつかの説があります。

    • 元旦の初日の出とともに来られる
    • 大晦日の日の日没後に来られる

    日本では、元旦に初日の出を見に行く人も多いです。
    縁起がいいからという理由で行く人もいますが、元をたどると歳徳神を迎えに行っていたのかもしれません。

    大掃除

    歳徳神は神様なので、ケガレを嫌います
    ケガレのあるところには来られませんから、事前にケガレを祓っておきましょう。

    そのために行うのが大掃除です。
    大掃除は煤払いとも呼ばれていて、1年のケガレを祓って歳徳神をお迎えする準備だと言えるでしょう。

    正月飾りを準備する

    大掃除をしたあとは、正月飾りを用意します。
    正月飾りとは、

    • 門松
    • しめ縄
    • 鏡餅

    の3つのことをいいます。

    門松は歳徳神の目印になり、しめ縄はこの空間はケガレがないことを表す結界の役割をしているそうです。
    つまり、門松やしめ縄がないと歳徳神はその家には入って来られないと言えます。

    そして鏡餅は、滞在中の歳徳神の依り代となるものです。
    どれも役割のあるものなので、必ず準備しておきましょう。

    正しい飾り方とは

    正月飾りの一般的な飾り方を紹介します。

    1. 玄関に門松を置く
    2. 門や玄関上部にしめ縄を飾る
    3. 床の間や神棚に鏡餅を置く

    最近では、コンパクトなお正月飾りもたくさん見かけるようになりました。
    リースタイプのしめ縄もあるので、比較的簡単に飾り付けることができるでしょう。

    歳徳神の祀り方

    歳徳神はお正月に来られる神様ですが、お正月を迎えた後はしっかりお祀りしなければなりません。
    こちらについても地域によって違いはあるものの、一般的な歳徳神の祀り方を紹介します。

    どこに飾りを配置するか

    歳徳神をお祀りするための飾りですが、飾る場所は「神棚」「床の間」が多いです。
    神棚や床の間に、お札を並べたり鏡餅を置いたりしましょう。

    地方によっては、「歳神棚」「恵方棚」と呼ばれる専用の場所を作るところもあるようです。

    神棚での祀り方

    神棚に歳徳神を祀る場合は、向かって右側に「歳徳神」左側に「大国主神」のお札を飾ります。
    お札に画びょうなどで穴をあける行為はタブーとされていますので、お札に穴をあける止め方はNGです。

    そのため、お札は糊やセロテープで止めてください。
    神棚で歳徳神を祀る場合、神棚の真ん中に鏡餅を置くことが多いようです。

    お供え物は?

    歳徳神へのお供え物には、「鏡餅」「おせち」があります。
    鏡餅は、半紙→裏白→お餅→昆布→ダイダイの順に重ねましょう。

    神棚や床の間に飾ることが多いですが、神棚がない場合は人の集まるリビングなどに飾ることもあるようです。
    近年では、作り物の昆布やダイダイが乗っている鏡餅も増えています。

    また、元旦に使う祝箸は歳徳神にもお供えしましょう。
    おせちは歳徳神へのお供え物ですが、おせちを神様と同じ祝箸でいただくことでご利益が得られると言われているのです。

    そのため、祝箸は歳徳神の分と家族全員分を用意するようにしてください。

    お迎えする際の注意点

    歳徳神をお迎えするためには、大掃除と正月飾りの準備が欠かせません。
    その他にも気を付けるべきことがあるので、注意点をまとめてみました。

    お迎えの準備ですが、大掃除→正月飾りの順で行います。
    くれぐれも、大掃除をする前に正月飾りをつけることのないようにしてください。

    そして、お迎えの準備は12月13日頃から28日までには終わらせます
    29日から31日に準備をすることのないよう、時間には余裕を持って行うことが大切なのです。

    歳徳神をお送りする方法

    歳徳神は来訪神ですから、1年中いるわけではありません。
    お正月にやってきて、時期が来たら帰るのが一般的な流れになります。

    お迎えしたあとは、必ず歳徳神を送り出してください。
    ここでは、歳徳神をお送りする方法を紹介します。

    滞在期間は松の内まで

    歳徳神の滞在期間は、松の内までと言われています。
    松の内は関東地方では1月7日ですが、関西地方では1月15日です。

    この期間を過ぎると、歳徳神は本来の居場所である天空に戻られると言われています。
    そのため、松の内を過ぎたら歳徳神のために用意した正月飾りなどは速やかに片付けるようにしてください。

    どんど焼きでお見送りをする

    どんど焼きは、地方によっては「お焚き上げ」「左義長」などと呼ばれています。
    火の力で浄化し、天にかえす儀式のことです。

    一般的には、松の内が過ぎた1月15日前後に行われることが多いですね。
    歳徳神を迎えるための正月飾りやお守り、お札なども一緒に燃やしましょう

    これが、来訪してくれた歳徳神を見送るための儀式なのです。

    鏡開き

    鏡開きは、飾っていた鏡餅を割っていただく儀式のことです。
    無病息災などを願い、古くから行われてきた伝統行事でもあります。

    鏡餅は歳徳神の依り代ですから、それをいただくことでご利益にあやかっていたのでしょう。
    鏡開きを行う日にちは、地方によって違います。

    一般的に関東地方では1月11日関西地方では1月15日に行われているようです。

    歳徳神が祀られている神社

    ではここで、歳徳神が祀られている神社をいくつか紹介します。
    歳徳神は、私たちの生活においても身近な神様のひとり。

    ぜひ、お参りに足を運んでみてください。

    下谷神社

    神社情報
    住所〒100-0015 東京都台東区東上野3-29-8
    電話番号 03-3831-1488
    公式サイトhttps://shitayajinja.or.jp/
    主祭神大年神
    ご利益商売繫盛、家内安全

    下谷神社は、東京都内で最も古いお稲荷様になります。
    1000年以上の歴史があるとされる「下谷神社大祭」は、5月の2週目の週末に行われているお祭です。

    本社神輿の渡御を行う「本祭り」と、町会神輿の渡御のみの「陰祭り」があります。
    歴史あるこのお祭りは非常に盛り上がるので、見ごたえも抜群です。

    飛騨一宮水無神社

    神社情報
    住所〒509-3505 岐阜県高山市一之宮町5323
    電話番号0577-53-2001
    公式サイトhttp://minashijinjya.or.jp/
    主祭神御歳大神
    ご利益家内安全、商売繫盛、開運厄除、良縁成就、延命長寿

    飛騨一宮水無神社には、全国的に見ても珍しい「生きびな祭」というお祭りがあります。
    生きびな祭は高山市などから推薦された19歳から26歳までの未婚女性9人が、生きびな様として神前奉仕と行列を行うというお祭です。

    女性の幸せを願って一般女性が行うお祭りは、ほとんどありません。
    生きびな祭は、毎年4月3日に行われています。

    静岡浅間神社

    神社情報
    住所〒420-0868 静岡県静岡市葵区宮ケ崎町102-1
    電話番号054-245-1820
    公式サイトhttp://www.shizuokasengen.net/
    主祭神大国主命
    ご利益延命長寿、縁結び、除災招福

    静岡浅間神社は、神部神社・浅間神社・大歳御祖神社の総称です。
    三社とも県内外問わず多くの人が参拝に訪れる、非常に信仰深い神社と言えます。

    9月に行われている仲秋管絃祭は、神楽などを奏でるお祭りのこと。
    毎年、約1000人の観覧者がある非常に大きなお祭りのひとつです。

    まとめ

    お正月に毎年やってくる、歳徳神について紹介しました。
    歳徳神は福徳を司る神様で、お迎えすることでその1年を平和に過ごせるようになると言われています。

    私たちの生活において非常に身近な神様なので、正月飾りの意味や目的を知ったうえでお迎えしてみてください。
    飾り方や祀り方などは地域によって様々なので、お住まいの地域のやり方に従ってお迎えしていきましょう。

    ご共有ありがとうございます。
    • URLをコピーしました!
    • URLをコピーしました!
    目次